金属技術講座 (全8回)

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「金属材料」「加工」「表面処理」に関する知識を網羅した8講座

対象・難易度

新人・若手 リーダークラス 管理者クラス 経営者・役員
   

セミナー内容

①金属材料 6月18日(火)
1.はじめに金属材料とは?
(1) 金属材料と他の材料(プラスチックなど)を比較しよう
(2) 身近にある金属製品を見てみよう
(3) 金属材料の種類
(4) 純金属と合金について

2.金属材料の性質について考えよう
(1) 金属材料の物理的性質
(2) 金属材料の機械的性質
(3) 金属材料の化学的性質

3.金属の基本「鉄」について
(1) 鉄が出来るまで
(2) 鉄の特徴と機械的性質
(3) 鉄鋼と鋳鉄について
(4) 炭素鋼と合金鋼について

4.鉄鋼材料の種類と特徴
(1) 圧延鋼板 SS、SMなど
(2) 炭素鋼と工具鋼 S〇C、SKなど
(3) 合金鋼 SCMなど
(4) 合金工具鋼 SKS、SKDなど
(5) その他特殊鋼
(6) 鋳鉄 FC、FCDなど

5.鋼の熱処理
(1) 熱処理の目的
(2) 熱処理の種類
(3) 表面硬化処理 浸炭など

6.ステンレス鋼と非鉄金属材料
(1) ステンレス鋼
(2) アルミニウム合金
(3) 銅合金
(4) マグネシウム合金
(5) チタン合金
②腐食と防食 7月2日(火)
1.金属材料の基礎知識
(1) まずは周期表をおさらい ~おさえておくべきは?
(2) よく使われている鉄鋼材料やステンレス鋼、各種合金 
~ステンレスって錆びない?
(3) 鉄鋼材料とステンレス鋼の比較と錆びやすさの関係

2.腐食の原理を理解しよう
(1) 切っても切り離せないのが電気化学の知識 
~ここでは簡単に原理をおさえよう
(2) 電気化学について覚えておきたい基礎知識 
~原子とイオン、酸化還元反応など
(3) 錆びやすさはこれで決まる ~イオン化傾向について
(4) 腐食は何によって起こるか? 
~大気環境、淡水環境、海水環境、土壌環境、コンクリート
(5) 腐食の分類を覚えよう 
~全面腐食、局部腐食、高温酸化、高温腐食
(6) 局部腐食の種類と原因、対策 
~異種金属接触腐食、応力腐食割れ、水素脆性など

3.現場で実践できる防食の基礎知識を身につけよう
(1) いろいろある防食の技術 
~皮膜防食、電気防食、耐食材料、環境制御についてそれぞ
れ解説
(2) 皮膜防食;めっき、塗装、化成処理(リン酸塩処理、クロメート処理など)、その他防食皮膜(溶射など)
(3) 電気防食;カソード防食の概要と注意点    
(4) 耐食材料;鉄鋼よりもステンレス鋼、クロムやニッケルなどの添加(材料費とコストを計算)
(5) 環境制御;水(湿気)や酸素を防ぐ、除湿剤や脱気、
防錆油など様々なアイテムを紹介

4.知っておきたい材料分析法
(1) 分析する内容と装置、分析方法などを一覧にして紹介       
(2) 各種分析を行う際の注意点を一挙に紹介 

5.事例から学ぶ腐食と防食
【事例➊】ステンレス鋼の鋭敏化  
【事例➋】ステンレス鋼の応力腐食割れ
【事例➌】銅合金の脱亜鉛腐食 など
③切削加工 7月23日(火)
1.切削加工の基本を身につける
(1) 切削加工とは?
(2) 切削の三要素 ①主運動 ②送り運動 ③位置決め運動
(3) 切削抵抗とは? ①主成分 ②送分力 ③背分力
(4) 切り屑の生成機構 
(5) 構成刃先とそのメカニズム

2.代表的な切削加工について知っておこう
(1) 旋盤加工
(2) フライス加工

3.加工方法と工作機械の知識
(1) 切削工具に使われている様々な金属材料 
(2) よく使われている金属加工方法
(3) 切削工具とはなにか?どんな種類があるか?
(4) 様々な加工形態
(5) 切削加工の実例を紹介
(6) 工作機械の種類とそれぞれの役割

4.切削工具と加工条件の知識
(1) 切削用ツールの種類
(2) チップの型番、材種、ホルダについて
(3) 各種切削加工条件について解説

5.切削加工に必要な周辺技術
(1) 切削加工に必要な3要素
(2) 工具を保持する“ツーリング”
(3) 冷却、潤滑、切り屑排出を担う“切削油”
(4) 工具取り扱い上の注意点

6.最新の技術動向をチェック
(1) 今後の切削加工業界の動向
~高精度・高速加工、難削材加工、自動化、環境対応など
(2) 具体的な先進技術を紹介
④プレス加工 8月6日(火)
1.金属加工とは ~金属に形状と機能を付与~
(1) 金属と金属加工の歴史
(2) 金属の特徴
(3) 金属加工の種類(一次加工と二次加工)
(4) 弾性変形と塑性変形
(5) 塑性加工の種類と特徴

2.プレス加工の基礎 ~原理・種類・ポイント~
(1) プレス加工とは?
・プレス加工の原理  ・プレス加工の分類
・プレス加工に関わる資格
(2) せん断加工
・せん断加工の原理  ・せん断面と破断面
・せん断荷重の求め方 ・せん断加工の事例
(3) 曲げ加工
・曲げ加工の原理   ・曲げ加工の種類
・曲げ荷重の求め方  ・曲げ加工の事例
(4) 絞り加工
・絞り加工の原理   ・張出加工との違い
・絞り荷重の求め方  ・絞り加工の事例

3.材料・金型・設備 ~プレス加工を実現~
(1) 金属材料
・鉄鋼材料と非鉄金属材料  ・金属材料の特性
・プレス加工性におよぼす特性
(2) プレス金型
・金型の特徴 ・金型材質 ・金型の表面処理
(3) プレス機械  
・動力源による分類  ・安全対応

4.測定・評価技術 ~プレス加工を下支え~
(1) 寸法測定    (3) 顕微鏡による観察
(2) 温度測定    (4) 硬度測定

5.今後の金属加工
(1) セミドライ加工  (2)リサイクル素材 (3)金属加工におけるIoT
⑤溶接技術 8月27日(火)
1.溶接方法の種類と特徴
(1) 被覆アーク溶接
(2) MAG溶接
(3) イナートガスアーク溶接
(4) サブマージアーク溶接
(5) 電子ビーム、レーザ溶接

2.溶接材料の知識
(1) 被覆アーク溶接棒の知識
   ①イルミナイト系 ②ライトチタニア系 ③高酸化チタン系 ④低水素系
(2) ソリッドワイヤーとロッド
(3) フラックス入りワイヤ
(4) フラックス
(5) 溶材メーカのカタログの見方・使い方

3.溶接に関わる規格についての理解
(1) 溶接材料の規格
  ①JIS規格における分類 ②AWS規格における分類
(2) 溶接に関する多くの規格
①国内の規格 ②海外の規格

4.溶接不具合の種類と原因
(1) 溶接割れの種類と原因
①縦割れ ②横割れ ③ビード下割れ ④高温割れ ⑤低温割れ など 
(2) その他の溶接欠陥と原因
①外部欠陥:余盛り不足、目違い、ピット、オーバーラップ など
②内部欠陥:ポロシティ(気孔)、スラグ巻込み、融合不良 など
(3) 現場で行う溶接の検査方法
①外部検査:目視検査
②非破壊検査:放射線溶解検査(RT)、超音波探傷検査(UT)など

5.コストとリードタイムに関する知識
(1) 溶接材料のコスト:溶接材料コスト+溶接材料の量の算定
(2) 溶接作業のコスト:溶接の容易度+作業者の数と質
(3) 開発費について:自社技術の確立+客先との協業
(4) リードタイムについて:調達、加工、マンパワー
⑥めっき処理 9月10日(火)
1.いろいろなめっきについて理解する
(1) 表面処理(めっき)の分類
(2) 表面処理(めっき)の目的
(3) 各業界におけるめっき

2.無電解めっきと電気めっきの概要
(1) 無電解めっきの種類と原理
(2) 無電解めっき導電化処理方法
(3) 無電解めっきの機能性皮膜
(4) 電気めっきの析出機構
(5) 電気めっきの光沢剤の働き
(6) 電気めっきの多層膜化
(7) 各種金属膜の特徴

3.各種材料へのめっき
(1) プラスチックへのめっき
(汎用プラスチックとエンジニアリングプラスチック)
(2) 金属へのめっき(鉄の防食、銅のめっき、難めっき材)


4.めっき品質維持のために
(1) めっき液の組成と管理
(2) めっきの電流分布の制御と管理
(3) めっき装置の理解
(4) めっきの前後処理
(5) めっき不良の解析手法と事例・対策

5.近年注目されるめっき応用技術
(1) Beyond5G、6Gでのめっき/低誘電率材料
(2) テキスタイルへのめっき
(3) 半導体プロセスにおけるめっき
(4) パラジウムの高騰対応
(5) SDGs対応:排水のリサイクルなど
⑦熱処理技術 10月8日(火)
1.熱処理の基本事項
(1) 熱処理をする理由とは?    
(2) 温度が変わると鉄の結晶構造も変わる
(3) 熱処理はイメージで理解できる
(4) 状態図は見方を変えれば分かる

2.熱処理の種類と特徴
(1) 焼なまし
(2) 焼入れ
・焼入性と焼入硬さは意味が違う
・合金元素添加で焼入性が向上するのはなぜ?
・焼入れ変形・割れ原因とその対策
(3) 焼戻し
・焼戻し脆性とは
(4) 焼ならし
(5) 表面焼入れ

3.主な鉄鋼材料の組織と機械的特性
(1) 機械構造用炭素鋼    
(2) ステンレス鋼鋼材
(3) 炭素鋼鋳鋼品
(4) 高速度工具鋼鋼材

4.鉄鋼材料の評価方法
(1) 熱処理による効果を評価できる組織観察    
(2) 強度を評価できる引張試験
(3) 壊れ難さを評価できるシャルピー衝撃試験
(4) 耐摩耗性を評価できる硬さ試験

5.JISについて知っておくべきこと
(1)JISで規定されている化学分析値が表す意味とは
(2)JISで規定されている熱処理条件が適用できる製品形状は?
(3)JISで定義された供試材と試験片は違う?
⑧塗装技術 10月21日(月)
1.塗料の基礎を理解しよう
(1) 序章:塗料の歴史「なぜ、塗るのだろう?」
(2) 塗料の3つの役割(外観、保護、機能) 
(3) 塗料の構成成分と塗料の種類
(4) 塗料成分(樹脂、顔料、溶剤、添加剤)とその役割
(5) 塗装工程とその目的

2.塗装に必須の前処理&表面処理の知識
(1) 前処理(ショットブラスト、脱脂)
(2) 表面処理(化成処理:リン酸鉄、リン酸亜鉛、酸化ジルコニウム)
(3) 表面処理の不具合事例

3.電着塗装とプライマー処理(下塗り)
(1) 電着塗料の基礎とプライマー塗料の使い分け
(2) 電着水槽の管理
(3) 電着塗装の特徴、付き回り性(プライマーとの比較)

4.溶液(溶剤&水性)塗装の知識
(1) 溶剤系塗料vs水性塗料 それぞれの特徴と欠点
(2) スプレーガンの特徴と適正粘度
(3) メタリック塗装、パール塗装、クリヤ塗装の特徴

5.塗料・塗膜不良とその評価・分析法
(1) 評価・分析の考え方(アプローチ)
(2) 前処理の重要性
(3) 分析/解析の3つの観点
  ①外観観察 :塗料と塗膜の状況を把握する
  ②科学的分析:塗料と塗膜の化学構造を把握する
  ③物理的分析:塗料と塗膜の物性を把握する
(4) 解析評価や機器分析の事例紹介(はじき、異物を中心に)

セミナー要項

名称 金属技術講座 (全8回)
開催場所 大阪府工業協会 研修室
価格(税込み) 198,000円(会員)/246,400円(非会員)

開催日・開催予定日

2024年6月18日(火)から2024年10月21日(月) 午前9時45分~午後4時45分
2023年6月15日(木)から2023年10月5日(木) 午前9時45分~午後4時45分
ありがとうございます。
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